オックスフォードな日々

とあるオックスフォード大学院留学生のブログ

プレゼント文化まで効率化?折角なら『嬉しくて、面白くて、温かい』プレゼント選びを

誕生日、クリスマス、結婚祝いに餞別と、次から次へと訪れるプレゼントの機会。その度に頭を悩まされている人も少なくないはず。時間に余裕があればフラフラ~とお店に出かけていって、のんびりと選ぶことができるけれど、仕事や研究に追われる日々ではなかなかそんなこと、毎回はできない。

このプレゼントの文化はアメリカやイギリスと国が違ってもそう大差はない。でも、その「文化」の負担をいかにして軽減するかという部分では大きな違いがあったりする。例えば今でも思い出すのは、高専時代アメリカでホームステイをしていた時のこと。ホストマザーに、「娘の友達の誕生日プレゼントを買いに行くけど一緒に来る?」と言われてついていくと、彼女らはお店に着くやいなや真っ先にカウンターに向かって行ったのだ。何をしているのか不思議に思って聞いてみると、誕生日の友達の”Wish list”とやらを出してもらっているのだと。

“Wish List”とはその名前からも分かる通り「ほしい物リスト」。アメリカでは、クリスマスや誕生日、結婚式などに際して、プレゼントを貰う立場の人が予めお店に「ほしい物リスト」を登録しておくことができる。これによってあげる側も悩まなくてもいいし、貰う側も欲しいものが手に入ってラッキー。更に、「ほしい物リスト」を見て誰かがプレゼントを買うとそのアイテムはリストから外されるので、同じものが被ることもなくてみんなハッピー。ということらしい(笑)

更に、”Wish List”を採用していないお店であったとしても心配無用。アメリカには「ギフトレシート」を発行するという選択肢があるので。プレゼントを買った際にレジで「ギフトレシートをつけてください」といえば、値段のついていない特別なレシートが発行される。プレゼントを貰った人がそのアイテムを気に入らなかった場合、ギフトレシートさえあればそのもらった人が返品しに行けるのだとか。

英スタ!
アメリカ人とプレゼント交換をするときの心得
http://www.ei-sta.com/wp/archives/1612
プレゼントの返品は当たり前 誕生日に、クリスマス、父の日、母の日、お餞別・・・。アメリカも日本同様、プレゼント…

「何でも無駄をなくして効率化してしまおう!」というところはさすがアメリカと脱帽する一方で、だけど個人的にはこれは何だか少しだけ寂しく感じてしまう…。なんだか、貰ったお年玉のお金だけ抜いて、袋をすぐにゴミ箱に捨てるような心苦しさ(笑)。そこら辺は、「こんな派手なカバン、恥ずかしくて使えないー(泣)」ってくらいの不便を楽しむくらいのほうが温かくて個人的には好き。以前に書いた「絵葉書の不便さが素敵」にも共通する部分がある。

去年のクリスマスシーズン、日本では『元カレがサンタクロース』という質屋のキャッチコピーが色々な意味で話題になっていたけれど、こうなってしまうのだけは辛い(笑)

元彼がサンタクロース

思うに、プレゼントの価値は値段に非ず!高価なだけで誰から貰っても同じ物は、よっぽど時間に余裕がない時だけにしたいなぁと。そんなわけで、プレゼントをあげる時はもう少しだけ頭を捻る用に心がけている。

特に意識しているのは『嬉しくて、面白くて、温かい』というこの3つのポイント。もっと具体的に言うと、一つ目は高価だったり貴重だったりというそのものの価値。二つ目は「これは思いつかなかった!」というような独創性。そして三つ目は見る度に何かを思い出させるトラップ(←場合によっては迷惑)笑

 

例えば、こんな感じに古書で作った小物いれとか。

Oliver Twist box

仲良くなったきっかけが彼女の薦めで読んだOliver Twistだったから、古書買って、”How to make a Hollow Book“を参考に、周り接着剤で固めて中をくり抜いてちょこちょこっと。そして今まで一緒に行った劇やらコンサートやらのチケットを放り込んでプレゼント。

なかなか手にはいらない古書と、それで作った小物いれ。そして、それを見るたびに『Oliver Twist』のことを思い出さざるをえないというトラップ(笑) これで『嬉しくて、面白くて、温かい』をカバーしてるつもり。笑

 

他には、オリジナルイラストをレーザー刻印したウォークマン。イギリスでウォークマンを買おうと思うと、実は選択肢があまり多くない。日本では何種類かある色の選択肢も、シルバー一択とか。なのでまずは日本から欲しかった色を取り寄せ。

でもそのままあげるのも面白みがないので、裏面にレーザーで絵を刻印することでちょっと細工することに。ただ、その刻印をできるお店が残念ながらオックスフォードの市内には見当たらない。Timpsonという修理屋さんが刻印サービスやっているというので聞きに行ってみたけど、塗装されたウォークマンの上からだとうまくできる保証はないとのこと。なのでネットで調べてみると、オンラインでレーザー刻印サービスをやってくれるサービスを発見。

問題は、一体何を刻印して貰うか。そう、こここそが最後の温かい『トラップ』を仕組める最高の機会。幸い僕は落書きをするのが好きなので、いっその事自分で何か描いてみようかなーと。そして、当時ハマっていた「ペッパ・ピッグ」風に、よく遊んでる友達を似顔絵を書くことに。

peppa pig like caricature

ちなみにレーザー刻印するためには画像をvectorフォーマットで送らないといけないらしいのでillustratorで変換。持っていない人でもネット上で無料でやれるサービスも有るので参考に(Autotracer.org)。

イメージファイルを送付すると、「こんな感じになるけどよろしいですか?」と確認のメールが来たので「お願いします!」と。

unnamed

そして待つこと数日。思い通りにオリジナルイラストがレーザー刻印されたオリジナルウォークマンが届いて大満足。

peppa pig laser engraved walkman
研究に忙しいとなかなかプレゼントを考える時間なんて取れないけど、普段からアイディア集めしておくと案外短い時間で全部出来ちゃうもの。せっかく誰かにプレゼントをあげるのなら、いつでも『嬉しくて、面白くて、温かい』そんなものにできるといいなぁ。と思っています^^

なにかおもしろいアイディアある人がいたら、こっそり教えて下さい(笑)

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著者紹介:

高専在籍時にAFSの53期生としてアメリカのオレゴン州で一年間地元の高校に通う。帰国後アメリカのアーカンソー大学フェイエットビル校に編入し2011年に理学士コンピューターサイエンス、2012年に教養学士心理学を修了。2012年秋よりオックスフォード大学にて、博士号課程で計算神経科学を勉強中。色々と大変ですが、常に色んな事に挑戦しながら精一杯頑張ってます。
詳しくは自己紹介ページよりどうぞ^^

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Aki • 2015年9月20日


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Comments

  1. hogsford 2015年9月22日 - 9:21 PM URL

    だいたい成功するプレゼント選びの3つのポイント

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