オックスフォードな日々

とあるオックスフォード大学院留学生のブログ

【読書記録】宇宙を目指して海を渡る(小野雅裕)

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僕にとって、生きることとは宇宙を目指すことだ。この人生において宇宙開発の歴史に残る大きな仕事をしたい。だから僕は海を渡った。

夢を目指して頑張った、と言えば聞こえが良かろう。だが実際は、夢に取り憑かれていた、と言う方が正しいと思う。それは恋だった。病と呼んでもいい。夢は顔こそ美しいけれども本性は苛烈だ。…

夢とはつまり渇望だ。たとえば砂漠で三日間水を飲めなかった人間が、オアシスを目指して必死に歩くようなものだ。僕もそうやって歩いてきた。そしてまだ歩き続けている。

「夢をかなえるために就職するのではなく、就職するために夢をこしらえる」そんなハリボテを身に纏って手にした幸せでは、人はきっと完全には満たされることはない。それはおそらく、情熱がその心の隅に最後まで巣食う空虚を埋めるからだ。これは、そんな違和感に気づきながらも霧中を彷徨っている多くの人に、好奇心の塊の子供が如く目を輝かせて夢を見続けそしてその為に懸命に生きる著者の人生を通じて、一筋の光明を見せてくれる一冊。


著者紹介:

高専在籍時にAFSの53期生としてアメリカのオレゴン州で一年間地元の高校に通う。帰国後アメリカのアーカンソー大学フェイエットビル校に編入し2011年に理学士コンピューターサイエンス、2012年に教養学士心理学を修了。2012年秋よりオックスフォード大学にて、博士号課程で計算神経科学を勉強中。色々と大変ですが、常に色んな事に挑戦しながら精一杯頑張ってます。
詳しくは自己紹介ページよりどうぞ^^

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Aki • 2014年5月5日


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