沖縄科学技術大学院大学(OIST)での素敵な3週間
前回の記事から一ヶ月以上ブログを放置していましたが・・、実は日本にいました!
日本といっても、実家に帰ったわけではなく、沖縄科学技術大学院大学(OIST)で行われたOIST Computational Neuroscience Course 2013なるものに参加して来ました。
OISTは2011年に設立されたばかりの5年一貫制の博士課程を置く大学院大学。「国際的に卓越した科学技術に関する教育及び研究を実施することにより、 沖縄の自立的発展と、世界の科学技術の向上に寄与することを目的としています。」と掲げる設立目的の通り、教員と学生の半数以上を外国人とし神経科学、数学・計算科学、化学・分子科学、環境・生態学、物理科学に大別される5分野においてノーベル賞受賞者のシドニー・ブレナーを始め著名な科学者が複数在籍しています。
(追記:詳しくはカガクシャネットの去年のメルマガでも紹介されていたので是非御覧ください!)
ここでは毎年、計算神経科学を勉強する世界中の大学院生が集まって研究をするサマープログラムが開催されているのです。応募の際に今までの経験やこの3週間のサマープログラムでやりたい研究のプロポーザルを提出する必要があるのですが、それでも応募数200名と結構な人気。その中から選考を通った30人が参加しました。(ちなみに僕は補欠合格で繰り上がり合格しました。笑)
参加者は本当に世界各国から集まっていて、アメリカ、イギリスはもちろんのこと、オーストラリア、イスラエル、ポーランド、ドイツ、オーストリア、中国、台湾、インド、フランス、・・・と皆バラバラ。その中で日本人は自分とアメリカの大学に通う学生の2人だけ。普段ラボにこもっていると、なかなか新しい出会いも無いし視野もだんだん少なくなっていくのですが、この参加者の研究バックグラウンドは皆全く違ってとても刺激的でした。初日はポスター・セッションで自分の研究内容を紹介し合ったのですが、自分がやっているモデリングの様な事をしている人達はむしろ少数であることに驚かされたくらい。
毎日関連分野の著名な研究者が招かれてレクチャーもあったのですが、その内容も幅もとっても広い。自分の知識の無さに精神的に叩きのめされる日々でしたが、そんな有名人たちと一緒にお昼ごはんや晩御飯も食べれたりしてとても素敵。かつてオックスフォードで博士号をとったレクチャラーもいて、オックスフォードトークで盛り上がれてたのもなかなか無い機会で嬉しかったです!
プロジェクトは基本的には個人ペースで進めていくのですが、チューターがついて様々なサポートもしてくれます。僕の場合はイェール大学から来た研究者がチューターになって色々アドバイスをくれてとても充実した3週間を送ることが出来ました。実はサマープログラムが終わった今でもプロジェクトの続きを行なっていて、今度共同で論文を出すことも決まって、本当に素敵な出会いでもあったと思ってます^^
あと、このサマープログラムは勉強だけでも無いのが嬉しい所。日曜日は休みがもらえたので3週間で3日間は自由な日があったのです。一周目の日曜日には皆で沖縄美ら海水族館まで。中学校の頃に家族で沖縄旅行をしたことがあったので一度来たことはあったのですが、やっぱりいいです!なによりも世界最大級の水槽を悠々と泳ぐ海の生き物たちに胸をときめかせられました。
あと、皆でカラオケにも。大部屋を貸しきってタクシーでカラオケ屋に押しかける外国人の集団。笑 日本語をしゃべることの出来る僕は必然と通訳係^^; みんなお酒もまるで水のごとく飲み干してゆく・・。ピッチャーで注文したビールが毎10分くらいの勢いで消費されていくレベルで・・。そして異様な盛り上がり。机も椅子も全部下げてしまって、歌って踊ってまさに外国のパーティー状態。英語を母国語としない人が殆どなのに、皆どの曲も歌えるからすごいなぁと思いつつとりあえず僕はタンバリン叩いてました。笑
すると「ここは日本なんだから、なにか日本の曲も歌ってよ!」と言われてBump of Chickenのアルエを(古い^^;)。
皆日本語分からないのに異様な盛り上がり。丁度タイミングよく英語の歌詞が出てきたので”You guys can now sing! Come on!”と煽るとみんなノリノリで”She can get all. She can love all♪”となって気持ちの良さに鳥肌が立ちました。笑
勉強も研究も遊びも充実したとっても素晴らしい3週間でした。計算神経科学に興味を持っている人は是非応募して見ることをお勧めします!
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著者紹介:
高専在籍時にAFSの53期生としてアメリカのオレゴン州で一年間地元の高校に通う。帰国後アメリカのアーカンソー大学フェイエットビル校に編入し2011年に理学士コンピューターサイエンス、2012年に教養学士心理学を修了。2012年秋よりオックスフォード大学にて、博士号課程で計算神経科学を勉強中。色々と大変ですが、常に色んな事に挑戦しながら精一杯頑張ってます。
詳しくは自己紹介ページよりどうぞ^^
ブルン 2013年7月29日 - 5:58 PM
1. OIST
充実した時間を過ごされたみたいで良かったですね。OISTのことはAkiさんのツイートで初めて知りました。東京、大阪で理系学生のための講演会などもやってるみたいですね。
http://ameblo.jp/brunn/
Aki 2013年7月31日 - 6:48 AM
2. Re:OIST
>ブルンさん
はい!とても充実した時間でした。同じ分野で世界中で頑張っている近い世代の人たちと出会って本当にいい刺激を受けました!
OISTに関しては以前にカガクシャネットのメルマガでも紹介されていたのでもし興味があれば本分に追記しておきますので是非読んでみてください。